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九州地方の結納ではお茶をつける事が多いようです。
お茶には,「何度も出ないように」という意味から「これで結婚を決め,再度こうした儀式を持つ必要がないように」という気持ちが込められ,番茶が使われています。
また結納の2〜3日後、女性の家で親戚や近所に結納品としていただいたお茶を配る「配り茶」を、また博多などでは、結納飾りをお披露目する「お茶見せ」「お茶開き」「お茶飲み」を行うことが多いようです。 |
お茶は、美しい箱に入った二本が一対となって新婦側に収められ、新婦側からのお返しは一本です。
写真の御知家(お茶)は左が缶、右が箱に番茶が入っております。
上に飾る、扇飾りはそれぞれ交換することが可能です。
お茶を贈る理由は、次の三つです。
1. お茶の木は、種をまいて育てるもので、一度は移植することができますが、二度目はほとんど根付きません。「貞女は二夫にまみえず」、という教えになぞらえています。
2. お茶が染めを早める働きをもつ事から、相手の家風に早く染まるように、という意味が込められています。
3. お茶の木は、大樹の陰であっても、やせた土地であっても、根をはり生き続けます。
この事から、困難に負けず、力強く暮らす様に、という願いがこめられています。
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