ふ く さ
流し袱紗 |
岡山の結納式には欠かすことのできない品です。
結納にはその地方独特の風習というものがあります。
岡山の場合には、男性側が女性側に寿の字が入った赤い風呂敷を差し上げ、女性側は結納返しと共に寿入りの紫の風呂敷を差し上げます。
この時に交わされる風呂敷のことを流し袱紗といいます。 この流し袱紗が岡山式結納の最たる特長といえるでしょう。
そもそも袱紗とは方形の絹布のことを指していいます。冠婚葬祭の様々な場面で、進物の上にかけたり物を包んだりするのに用いられますが、先方に差し上げる品ではありません。
流し袱紗は目録の上にかけて、先方様が用意されている色違いの流し袱紗と交換する形になります。そこが大きな違いといえるでしょう。
結納屋さんでは男性側が岡山県の出身である場合や、男性側と女性側がともに岡山県内にお住まいの場合に、この流し袱紗の購入をお薦めしています。
(※結納は男性側がお気持ちを伝えるための儀式ですので、形式は男性側に合わせるのが一般的です)
岡山では関西式の流れを汲む九点のセットが正式な結納飾りとされています。(現在では七点のセットが主流ですが)それに、この流し袱紗を加えたものであれば大変よろしいでしょう。
略式の結納で済まされる場合にも、流し袱紗だけは欠かさないようにしていただきたいものです。 |