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各宗派詳細
※掲載している宗紋は代表的なものであり、別の紋が使用されている場合もあります。
天台宗
中国の天台大師を高祖とし、日本の伝教大師最澄を宗祖とする、「法華経」の教え。
人はもちろん草や木でさえも成仏出来る、「一切皆成(いっさいかいじょう)」を宗とする宗派。
人はもちろん草や木でさえも成仏出来る、「一切皆成(いっさいかいじょう)」を宗とする宗派。
宗 祖
… 最澄
経 典
… 法華経
本 尊
… お釈迦様 薬師如来様 など
(一尊一仏の教えではなく、本尊はどの仏像でもよいとされます)
(一尊一仏の教えではなく、本尊はどの仏像でもよいとされます)
天台宗系の宗派
… 天台寺門宗、天台寺門宗、和宗 など
数珠・念珠の基本的な持ち方
房を下に垂らすように2連にしてかけ、そのまま右手を合わせます。
数珠・念珠の特徴
浄土宗
法然を宗祖とする。法然が草庵を結んだ地に、
法然の弟子である源智が、『大谷寺』を創建したのが浄土宗のはじまり。
修行による成仏を認めず、阿弥陀仏の名を唱える念仏をすることで(専修念仏)、極楽往生できると説く。
法然の弟子である源智が、『大谷寺』を創建したのが浄土宗のはじまり。
修行による成仏を認めず、阿弥陀仏の名を唱える念仏をすることで(専修念仏)、極楽往生できると説く。
宗 祖
… 法然
経 典
… 浄土三部経 (特に「観無量寿経」)
本 尊
… 阿弥陀様
浄土宗系の宗派
… 西山深草派、西山浄土宗、西山禅林派 など
数珠・念珠の基本的な持ち方
輪ちがいの念珠を房を下に垂らすように左手に掛け、そのまま右手を合わせます。
数珠・念珠の特徴
真言宗
弘法大師、空海を宗祖とする。万物は大日如来を根本母体とし、人もその例外ではない。
法神仏である大日如来とともに修行を積むことにより、生身のままで仏となれる(即身成仏) と説く。
法神仏である大日如来とともに修行を積むことにより、生身のままで仏となれる(即身成仏) と説く。
宗 祖
… 空海
経 典
… 大日経 金剛頂経
本 尊
… 大日如来様 (ただし、本尊はどの仏像でもよいとされます)
真言宗系の宗派
… 高野山真言宗、真言宗智山派、真言宗豊山派、
真言宗醍醐派、東寺真言宗、真言宗泉湧寺派、
真言宗御室派、真言宗山階派、真言宗大覚寺派、
真言宗善通寺派、など
真言宗醍醐派、東寺真言宗、真言宗泉湧寺派、
真言宗御室派、真言宗山階派、真言宗大覚寺派、
真言宗善通寺派、など
数珠・念珠の基本的な持ち方
両方の手の中指にお念珠をかけ、そのまま手を合わせます。
房は上から自然に垂らします。
数珠・念珠の特徴
真言宗では特にお念珠を大事にするといわれます。在家用には主珠:108個、親珠:2個、四天珠:4個に、菊房のついたものが一般的です。親珠から7顆目、21顆目に四天があります。長い一連の珠数を二重にして用い、その形状から振分(ふりわけ)珠数とも呼ばれます。密教では、珠数を擦り鳴らして音を立てる特徴があり、修法の終わりを知らせる合図としていました。珠数を擦ることは、百八の煩悩をすり砕くという意味があります。
浄土真宗
親鸞を宗祖とする。全ては阿弥陀入来のご加護の力であり、
信じること、念仏を唱えることで極楽往生できるとし、『他力本願』を説く。
浄土真宗には本願寺派(お西)と大谷派(お東)があり、基本的な念珠の持ち方が若干違います。
信じること、念仏を唱えることで極楽往生できるとし、『他力本願』を説く。
浄土真宗には本願寺派(お西)と大谷派(お東)があり、基本的な念珠の持ち方が若干違います。
宗 祖
… 親鸞
経 典
… 浄土三部経 特に「無量寿経」
本 尊
… 阿弥陀仏様
浄土真宗系の宗派
… 浄土真宗本願寺派(西)、真宗大谷派(東)、
真宗高田派、真宗仏光寺派 など
真宗高田派、真宗仏光寺派 など
数珠・念珠の基本的な持ち方
* 本願寺派(お西):
房を下に垂らすように2連でかけ、そのまま右手を合わせます。
* 大谷派(お東):
両方の親珠を両手の親指と人差し指の間ではさみ、房は上から下に垂らす。
房を下に垂らすように2連でかけ、そのまま右手を合わせます。
* 大谷派(お東):
両方の親珠を両手の親指と人差し指の間ではさみ、房は上から下に垂らす。
数珠・念珠の特徴
浄土真宗の数珠は数取りができないように、房が「蓮如結び」になっています。煩脳具足そのままで救われる教えなので、数珠を繰ることによって煩脳の火を消す必要がないからです。したがって形や数にこだわりませんが数珠を大切にすることには変わりありません。
浄土真宗では、長い一連の珠数を二重にして用います。一般的には、主珠:108個、親珠:2個、四天珠:4個で構成され、片方の房が蓮如結びと呼ばれる結ばれ方をしているのに特徴があります。また、浄土真宗の一般男性は主に片手念珠を使います。
浄土真宗では、長い一連の珠数を二重にして用います。一般的には、主珠:108個、親珠:2個、四天珠:4個で構成され、片方の房が蓮如結びと呼ばれる結ばれ方をしているのに特徴があります。また、浄土真宗の一般男性は主に片手念珠を使います。
日蓮宗
日蓮を宗祖とする。経典とする法華経の中で、 『上行菩薩』は日蓮自身とし、法華経と人の生き方との
一体化を目指す。「南無妙法蓮華経」(題目)を唱えることで、全ての人々は成仏できると説く。
一体化を目指す。「南無妙法蓮華経」(題目)を唱えることで、全ての人々は成仏できると説く。
宗 祖
… 日蓮
経 典
… 法華経
本 尊
… お釈迦様 大曼荼羅
日蓮宗系の宗派
… 日蓮正宗、法華宗、不受布施派、本門佛立宗 など
数珠・念珠の基本的な持ち方
まず八の字型にねじり、両手の中指に掛ける。その際右側に房が2本、左側3本房がくるように持つ。
数珠・念珠の特徴
日蓮宗には珠数の玉一つ一つに意味を与えた珠数曼陀羅があり、祈祷用にも多くの種類がありますが、長い一連の珠数に四十一個の下がり珠の付いた菊房というのが一般的です。
日蓮宗では祈祷する際に、木剣と珠数を組み合わせたものを打ち鳴らします。したがって、本来は黒檀や紫檀など、堅くて丈夫な材質のものが主流でしたが、昨今は様々な素材のものもあります。
日蓮宗では祈祷する際に、木剣と珠数を組み合わせたものを打ち鳴らします。したがって、本来は黒檀や紫檀など、堅くて丈夫な材質のものが主流でしたが、昨今は様々な素材のものもあります。
臨済宗・曹洞宗(禅宗系)
『人の心』『仏の心』は一つ(仏性)とする。自分自身の本質を追及し、悟りを求める宗派。
始祖は栄西で『臨済宗』の禅を伝え、後に道元が『曹洞宗』の禅を伝えた。
始祖は栄西で『臨済宗』の禅を伝え、後に道元が『曹洞宗』の禅を伝えた。
[ 臨済宗 ]
宗 祖
… 栄西
経 典
… 特になし
本 尊
… 釈迦如来様
始祖は栄西。教えを与えられるのではなく、人の持ち合わせた仏性を禅問答、
座禅により見出し、自分自身の仏の心に立ち返ることで、悟りに至るとする。
臨済宗系の宗派
… 妙心寺派、建仁寺派、南禅寺派、東福寺派 など
[ 曹洞宗 ]
宗 祖
… 道元
経 典
… 正法眼蔵
本 尊
… 釈迦如来様
始祖は道元。座禅による実証、『只菅打座』(シカンタンザ)を本旨とし、
座禅することにより真実の自己・仏性に目覚め、悟りの境地へと至るとする。
数珠・念珠の基本的な持ち方
房を下に垂らすように2連にしてかけ、そのまま右手を合わせます。
数珠・念珠の特徴
その他の宗派
法相宗
『西遊記』で知られる『玄奘』が中国にもたらしたインドの唯識学は『玄奘』の弟子たちの『窺基(きき)』により法相宗として大成された。『成唯識論』を中心に唯識の立場から諸現象の実態を研究し全ての存在は“識”(認識)が生み出す影像であると説く。
日本には、玄奘に学んだ『道昭』によってもたらされ、『南都六宗』の一つになり、もっとも栄えた。「興寺」・「薬師寺」(奈良県)を大本山とする。
華厳宗
華厳宗は、唐の『法蔵』によって大成された。『華厳経』を所依とするが、唯識思想から多大の影響を受けている。全世界が「一即一切・一切即一」の無限の関係において成立し『円融無碍』であることを説き、天地万物すべて毘蘆舎那仏の顕現と見る。
日本には、『法蔵』に学んだ新羅の『審祥』によってもたらされ、南都六宗の一つになった。鎌倉時代に『明恵』らが中興。「東大寺」を総本山とする。
律宗
日本に伝えられた『律宗』は、唐の『道宣』が大成した『南山律宗』である。戒律の研究と実践を主とする。『道宣』の孫弟子の『鑑真』によって正式に我が国にもたらされ、南都六宗の一つとなった。「東大寺」・「下野薬師寺」・「観世音寺」の三戒壇が定められ、「唐招提寺」が建立され栄えた。
のちに分派して各々が本山を持ったが、明治時代に政府により『律宗』は『真言宗』に包括され、現在では本山は「唐招提寺」だけとなっている。
融通念仏宗 ※浄土宗系
日本浄土系の一派で『大念仏宗』とも呼ばれている。祖師は『良忍』。 『良忍』は『比叡山の堂行堂』の堂僧出身であるが、当時の天台宗の常行念仏では自分も一般大衆も救われ難いとし、口称念仏があらゆる「行」に通じる真の救済であるという新境地を開いた。「一人一切人、一切人一人、一行一切行、一切行一行、これを他力往生と名づく」とし、一人の念仏が万人の念仏と融通し合ってできると説いた。総本山は「大念仏寺」(大阪府) 。
時宗 ※浄土宗系
日本浄土教の一派。祖師は『一遍』。『一遍』は『熊野権現』から受けた神託に基づいて「南無阿弥陀仏決定往生六十万人」と記した札を配り、これを受ければ救われるという「賦算(ふさん)」という教科方法を編み出した。一所不在の生活に徹し全国を遊行して一般大衆の間に念仏を流行させた所から『一遍』は「捨て聖」とも「遊行上人」とも呼ばれるようになった。本山は「清浄光寺」(通称・遊行寺、神奈川県)。
黄檗宗 ※禅宗系
日本三禅宗の一つ。祖師は明代末の臨済宗の禅僧『隠元』。『隠元』は一六五四年に渡米し中国の故山に倣って宇治に「黄檗山万福寺」を創建した。宗名はこれによる。明代に広まった念仏禅を踏襲し自戒主義や浄土教的な念仏の兼修に特徴を持つ。万福寺に代表される『黄檗宗』の諸寺院は明・清の建築様式に倣ったもので“黄檗様式”と呼ばれる。『黄檗宗』はまた、中国風の書画詩文や普茶料理の普及にも貢献した。本山は「万福寺」。